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アイフルの過払い金返還請求について

アイフルの過払い金請求の対応

アイフルは,アコム・プロミス・レイクと並んで大手と呼ばれていますが,銀行系の消費者金融ではなく,平成21年12月に事業再生ADR(私的整理手続き)をとったこともあり,過払い金請求に対する対応は非常に悪くなっています。

アイフルへ過払い金返還請求をした場合,大幅な減額を求められます。

訴訟を行わずに交渉する場合,アイフルからの提案金額はケースバイケースのため,基準を申し上げるのはなかなか難しいのですが,少なくとも過払い金の元金に近い金額や過払い金の利息を含めた満額を返還してもらうとなると裁判を起こす必要があり,時間もかかります。

 そのため,アイフルへ過払い金返還請求を行うに際しては,「返還してもらう過払い金の金額」を重要視するか,それとも,「過払い金を返還してもらう時期」を重要視するかを検討していただき,今後の進め方を決定することになります。

具体的どういうことかと言いますと,「返還してもらう過払い金の金額」を重要視する場合にはアイフルも返還を渋ってきますので,裁判を行ったうえで回収を行うことになります。

そうなれば過払い金を返還してもらうまで時間がかかることになってしまいます。

要するに,「時間はかかっても構わないから全額を返還してもらいたい!」という場合です。

逆に,「過払い金を返還してもらう時期」を重要視するのであれば,裁判を行う必要がなくなりますので,その分,過払い金の返還が早まります。

要するに,「返還される金額は少なくなってもいいから,早く返還してもらいたい!」という場合です。

なお,アイフルへ訴訟提起をする場合には気をつけなくてはならない点があります。詳しくはアイフルへ過払い金返還請求する場合の注意点をご参照ください。

アイフルへの過払い金返還請求の目安は次のとおりです。
 

アイフルの過払い金返還の目安
  返還金額の割合 返還されるまでの期間
裁判をしない場合
(返還時期を重要視)
元金の30%~60% 和解から1~6か月後
裁判をした場合
(返還金額を重要視)
元金の100%~
元金100%+過払い利息
和解から6か月~1年後

ただし,これらはあくまでも目安です。裁判をしなくても元金に近い金額を返還してもらえるケースもあれば,法律上の争点がある場合などは,目安以上の時間がかかってしまうケースもあります。

 「一体どっちを重要視すればいいのか?」と迷われる方もいらっしゃるかもしれませんが,この点,アイフルの過払い金の調査を行い,取引の内容や過払い金の金額が判明すれば,今後の見通しが明らかになりますし,それを踏まえて具体的なアドバイスをさせていただきます。

ご依頼いただく時点で決めていただく必要はありませんので,過払い金の調査結果が分かった段階でご判断いただければと思います。

当事務所では,「返還してもらう過払い金の金額」を重要視するか,それとも,「過払い金を返還してもらう時期」を重要視するかという点について,ご依頼者様の意志を尊重しております。

もちろん,法律上の争点などがある場合にはその点をご説明させていただき,方向性についてのアドバイスをさせていただくことはありますが,こちらの考えを押し付けるようなことはありませんので,ご安心ください。

アイフルの過払い金請求を行う場合の注意点

注意点① アイフルでキャッシングを現在も利用中の場合

アイフルでキャッシングを現在もご利用中の方でも,過払い金返還請求をすることは可能です。現在は低い利率でお取引をしていたとしても,かつて高い利率でお取引をしていた場合には過払い金の対象となります。

ただし,現在もキャッシングをご利用中の場合には注意が必要なケースがあります。

 次のケースを確認してください。

 ケース1

アイフルでキャッシングの債務が60万円あったが,過払い金の調査・計算をした結果,その60万の債務が無くなり,逆に払い過ぎた過払い金が80万円発生していた。

 ■ケース2

アイフルでキャッシングの債務が60万円あったが,過払い金の調査・計算をした結果,60万の債務が無くなるまでには至らなかったものの,債務が20万円まで減った。

 

上記のケース1では,債務が無くなったうえで過払い金が発生していますから,過払い金である80万円を返還してもらうことになります。

別途,当初に残っていた60万円を支払う必要があるわけではありません。

このケースでは信用情報に影響が出ることはなく,デメリットになることはありません。

 次に,上記のケース2では,払い過ぎた利息分があったため,60万円の債務が20万円まで減りましたが,債務は残ることになりますので,任意整理という手続きと判断されてしまうため,信用情報機関に事故情報(俗にいうブラックリスト)として登録されてしまいます。

そのため,その他のカードの利用やローンの審査に一定期間影響が出てしまうことになります。

そのため,信用情報に影響が出るのは避けたいという方は,キャッシング残高を完済するなどしたうえで,手続きを進めることを検討していただくことになります。

なお,このケース2の場合,減額された残額の20万円については,利息を免除してもらったうえで分割弁済をしていくことが可能です。そのため,信用情報に影響が出ても構わないという方であれば,メリットは非常に多くなります。

 この点,アイフルに債務が残ってる状態で手続きをとるべきか否かは,実際に過払い金がどの程度発生していて,どれだけ債務が減るかわからなければ判断が付くものではないと思います。

過払い金返還請求手続きを実際に進めてみなければ信用情報に影響が出るのかわからないというのでは不安です。

そのため,信用情報に影響が出るケースなのかどうか,具体的に過払い金返還請求の手続きを進める前に事前調査することをお勧めしています。

あくまでも調査を行うだけであれば,信用情報に影響が出ないためです。

調査の結果,債務が無くなって過払い金の返還を受けられる上記1のケースであることがわかれば,信用情報に影響がでないわけですから過払い金返還請求をすべきですし,調査の結果,債務の額が減ったものの,無くなるまでに至らない上記2のケースであることがわかれば,「債務が減ること」と,「信用情報に登録されてしまうこと」を比較していただき,手続きをとるか否かを検討していただければ大丈夫です。

注意点② アイフルや裁判所からご自宅へ郵便物が届く可能性

アイフルから過払い金をしっかりと返還してもらいたいと考えた場合,基本的に裁判が必要になります。

どの程度までしっかり回収するによっても変わってきますが,アイフルからしっかりとした金額を回収するためには,時間と労力がかかることに間違いはありません。

なぜ,他の業者と比べて時間と労力がかかるのかという点ですが,それは裁判の中で,あまり争点の無いものについても争ってきたり,最近ではほとんどありませんが,かつては移送の申し立てを行ったり,また,判決後,控訴を行ったりすることが原因です。

このあたりの細かいお話は,また別の機会にしたいと思いますが,何よりも注意が必要なのが,「ご依頼者様のご自宅へ,裁判所やアイフルからの郵便物が送付される可能性がある」ということです。

送付事例①

アイフルは,裁判前に交渉をした結果,話し合いがまとまらず,訴訟になることがわかると,その裁判前または平行して,調停手続きの申し立てを行うことがあります。

この調停の申し立てとは,簡単に言うと,「話し合いの場を裁判所で設けて欲しい」というアイフル側からの申し立てであり,こちら側からの過払い金返還請求の裁判とは別の独立した手続きになります。

そのため,過払い金返還請求のご依頼を受けていたとしても,裁判所から直接,ご自宅へ郵便物が届いてしまいます。

 送付事例②

アイフルは控訴する場合,第1審判決による強制執行を回避するため,強制執行停止申立を行います。

この場合,裁判所から直接,ご自宅へ郵便物が届いてしまいます。

 送付事例③

アイフルは判決に基づいて過払い金を返還する場合,ご依頼者様の銀行口座へ直接振り込むとともにご自宅へ郵便物を送付したり,普通為替をご自宅へ送付することがあります。

 

上記の送付事例①~③については,必ず行われるものではなく,また,ご自宅へ送付されないように対応することも可能であったりします。

ただ,それでも,「ご自宅へ送付されることを必ず防ぐことができる」ということをお約束できるものではありません。

そのため,ご家族へ手続きをとっていることを内緒にしているなどの理由で,絶対に郵便物を送付されては困るという方につきましては,裁判を行うことによる回収は難しいという判断となることがあります。

補足 アイフルが保証会社となっている銀行でお取引がある場合

アイフルは,一部銀行からの借り入れについて保証会社となっていることがあります。

そのため,アイフルのキャッシングについて過払い金が発生しているけれども,アイフルが保証会社になっている銀行での借入れがあるケースというも存在します。

「アイフルが保証会社なんだから,アイフルに過払い金請求したら,銀行分の債務が差し引かれてしまったり,信用情報に影響が出るのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが,ご心配は不要です。

あくまでもアイフルに対しては過払い金返還請求をしているだけですから,銀行からの借入れについては影響がありませんし,信用情報に影響が出ることもありません。

アイフルの債務整理(任意整理)について

アイフルの債務整理(任意整理)の対応

アイフルの任意整理を行った場合の対応ですが,基本的に悪くはない印象です。

まれに,多少の頭金の用意を求められたりするケースがありますが,話し合いには柔軟に応じてもらえます。

かつては,今後発生する利息(将来利息)を主張された時期もありましたが,現状は免除に応じてもらえていますし,分割の回数も柔軟に応じてもらえています。

アイフルの会社概要

会社名 アイフル株式会社
英語社名 AIFUL CORPORATION
代表者名 代表取締役社長 福田 吉孝
本社所在地 京都市下京区烏丸通五条上る高砂町381-1
創業 1967年(昭和42年)4月
設立 1978年(昭和53年)2月
資本金 1,434億54百万円
事業内容 消費者金融事業、不動産担保金融事業、
事業者金融事業
登録番号 近畿財務局長(12)第00218号
業種分類 その他金融業
市場名 東証1部
上場年月日 1998年(平成10年)10月1日

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